· 

「子どもの薬と飲ませ方」講座


5月8日(水)「子どもの薬と飲ませ方」講座レポート

講師:薬剤師 池田優子先生

 

・胎児は羊水の中で無菌状態で育ち、産道を通り抜けるときにはじめて病原体に触れる。

・保育園や幼稚園に通うようになると集団生活の中で感染と免疫獲得を繰り返して成長していく

・子どもの発熱の原因で最も多いのが感染症、その8~9割はウィルスによる感染。 抗生物質はウィルス感染症には無効。抗生物質は、細菌の増殖抑制や殺菌に効果がある。 小児では、中耳炎や尿路感染症、溶連菌など。

 

・年齢別の飲ませ方工夫

 ★1歳未満

親が怖い顔をしていると、伝わる 楽しい雰囲気で 寝ているときに起こして薬を飲ませようとすると嫌がる 昼だから、12時だから、お薬の時間だからと無理やり起こさない のどが乾いているときに飲ませてあげる そのあとに母乳とかミルクとか飲ませて誉めてあげる 絶対飲めーーーと格闘するのではなく。

★1~2歳

今まで上手に飲めていた薬、嫌がるときも→自己主張が生まれている 人形を使って、お薬を飲ませるごっこ遊び 親が楽しくやって、子どももやれるといい がんばりシール、がんばりシート シールは効果あり 

★3~5歳

粉薬嫌がる子はかなりいる 甘さが嫌だという子もいる 粉薬は量が多いので、錠剤を好む子もいる。 小さな市販のカプセルを買って、入れて飲む場合も。 ゼリーに混ぜてみたりする。 錠剤を試すときは、口の中を潤しておく。口の中が乾いていると、張り付くので。 ポイント 子どもに選ばせてあげることが大事 スプーンがいい?スポイトがいい? お兄ちゃんは飲んだのになぜ飲めないの?は禁句

★学童期 子どもが一人で来る子も。鼻水のお薬は眠くなる。絵で見せて子どもと話しながら、 薬について話す。 前の薬が嫌だったときは、今回のは違うよ、とよく話してあげる。 よく話してあげる、安心感を与えることが大切。

 

◉ポイント

・甘い薬、子どもが好きでもっと苦くしてという親も。 ジュースと間違えることもあるので、子どもの手の届かないところに置く。

・尿や便が赤色調になるお薬も。 親がそのことをきちんと聞いていると、子どもにも伝えられる。

・離乳食も食べていないくらいの小さいとき、お薬を嫌がるときに お水の代わりで代用するのは、ガムシロ(単シロップ)なども。

・ミルクに混ぜると、苦いものと思ってしまうので、ミルクには混ぜない 哺乳瓶の先(乳首)を少し大きくして、入れてあげるやり方も

・熱が高くてもケロッとしていて元気であれば、極力解熱剤は、使わない方向で。 熱は上げることで、ウィルスと戦っているので。

 

またその他には、セフゾン、クラリス、ホクナリンテープ、坐薬の使い方、点眼、病気のときのお風呂、お薬手帳の上手な活用法などについても習いました。

 

お子さんたちの苦手な薬や好きな薬が皆異なっていることを話し合ったり、病気や病院の体験などをシェアしあったりする貴重な時間となりました。